BABY BLUE Ⅲ【完】

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「…………」



学食の中で、携帯の画像をながめながら、一人ため息をついていた。



どこが悪いというわけでもないけど、何とも言いようのない……。



「あ。ひさびさに、新しいの?」



「一ノ瀬くん」



反射的に、携帯を閉じてしまう。



「隠すことないのに」



「……見せるほどのものでもないの」



結局、貴くんに言われたとおり、あの日松本に戻ってきた。



そうしたら、たまたま、次の日のアレンジメントの教室にキャンセルが出たとの連絡があって。



貴くんにも、あんなふうに言った手前、レッスンを受けてきたんだけど……。

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