世界はほんの少しの闇と溢れるばかりの愛で満ちている【完】

chapter two /Ⅱ もっと近くに









「ライブ、楽しかったね」



週が明けて、結城くんと学校で顔を合わせた、月曜日の朝。



会っていないのは、結城くんの用のあった日曜日だけなのに、待ち遠しくてたまらなかった。



「……海老名さんが、酒さえ飲まなきゃね」



ライブ後は、わたしたちも打ち上げに誘ってもらえて、わたしの帰宅時間まで海老名さんたちといたんだ。



「でも、結城くんも楽しそうだったよ」



海老名さんに追いかけ回された、結城くんを思い出しただけで、笑っちゃいそうになる。



「何だよ?あれ。歌ってるときの海老名さんは、あんなクールなのに……」



憧れている人なだけに、ショックを受けたらしい、結城くん。

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