世界はほんの少しの闇と溢れるばかりの愛で満ちている【完】

chapter four /Ⅰ 長い長い夢の続き










夢を、見ていたの。



見たこともないくらい、長い長い夢。



現実と違って、夢の中のわたしが幸せだったことだけは、覚えてる。



その幸せが永遠に続くように、わたしは夜空に願ったの。



だって、現実のわたしは、こんなにも……。



「…………?」



気がついたら、見覚えのない部屋のベッドの中。



そうだ。



わたしは、駅の階段で足を踏み外して、転倒しちゃったんだ。



でも、病院かと思ったけど、そうじゃない。



パンの焼ける匂いと、コーヒーの……。

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