世界はほんの少しの闇と溢れるばかりの愛で満ちている【完】

chapter four /Ⅵ 曇り空









「…………」



数時間、結城くんからのメールの返信もしないで、人混みをさまよったあと。



気づいたら、以前わたしが働いていたという、例のライブハウスの前に立っていた。



……今日は、木曜日。



多分、わたしの後任の保科くんの出勤日。



バンドの演奏も、すでに始まってるみたいだから、逆に入りやすい。



入り口で料金を払って、中に進んでいく。



なかなか、人気のあるバンドのようで、かなりの人数のお客さん。



カウンターの奥に、思ったとおり、保科くんの姿が見えた。



もう一人のスタッフの女の人と、楽しそうに話をしながら、ドリンクを作ってる。

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