ZERO-黒き羽を身に纏う死神-【完】

7.彼女

救急セットを取り出してきたスカイ。彼女の手当をしようとしたスカイの手が止まった。

「…ねぇ、このバーコード、何?」

スカイの問いに、彼女は俯向く。

「…まぁ、言いたくなきゃいんだけど。弾、掠ったみたいだね。」

スカイは慣れた手つきで彼女を手当する。

「…ありがと、手当してくれて。」

「どーいたしまして♪」

スカイは優しい笑顔で、彼女にそう言った。

その日の夜中、俺はなんだか寝付けなくて目が覚めた。

「…死神さんも眠れないの?」

毛布にくるまって座ってる彼女が、俺に気づいて聞いてきた。

「雪代さんも?」

「…うん。スカイくんってさ、まるで親に甘える小さな子供みたい。」

彼女はそう言うと、スカイの頭を優しく撫でた。

「そうだね。スカイは、俺の大事な…。雪代さん、寒いんじゃない?此処は暖房がないから…。」

俺の言葉に、彼女は驚いた様子で口を開いた。

「…え、そうなの?冬なのに暖房ないの?風邪引いたりするんじゃない?」

「寒いけど、俺にはスカイがいるから。雪代さんも風邪に気をつけてね。」

俺はそう言って、彼女に自分の毛布をかけてあげた。

「雪代さん、あの時、俺を庇ってくれてありがと。それと…ごめんね。ケガさせて…。その責任は、ちゃんと取るから。雪代さんのこと守るし、ケガの面倒も見る。それから、ちゃんと外の世界に帰してあげる。」

なんで俺、彼女にこんなにも優しく接してるんだろう。

関わらないと決めたのに、もうすでに遅い。

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