君だけのデビル【完】

天使の表面 /その一夜、悪魔の謎を垣間見る。








夕方。





あたしは家に帰って絶望した。












「――ナナ。おばさんは?」




あたしの後ろから追うようにして、智里がリビングに入ってくる。



その声を耳に通し…、もはや流しながら、リビングのテーブルに置いてある紙をそっと手にとった。




そしてその紙に書いてある内容を、何度も何度も瞳を動かしては読む。






“今日は、お父さんの仕事場に行ってくるので、帰りは遅くなります。ご飯よろしくね”




嘘でしょお母様。





「おい、聞いてんの」



と、固まったまま何も言わないあたしに向かって智里が言う。






「……、何それ」




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