君だけのデビル【完】

悪魔の素顔 /その悪魔、豹変につき。







「………何、してるの?」





チサトちゃんの声が聞こえる。




あたしは、うわっ!となって思わずウィッグを床に落としてしまった。





「ご、ごめんねっ!!すぐに出るからっ…」





それを拾いながら、あたしは思わず目を手のひらで隠す。




最悪だ。勝手にウィッグを触っていた上に、床に落とすだなんてっ。




指の隙間から、籠の位置を見て、それにウィッグを入れる。





はっ、早くでなきゃ!!





「ほんとっ、ごめん!!」





と言って、脱衣所を出ようとした―――瞬間。






「待ってよ、ナナちゃん」




腕を取られて、あたしは後ろに滑りそうになる。


その拍子で、丁度後ろにいたチサトちゃんに受け止められるような形になってしまった。

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