キミノ名ヲ。④ ~キンノクニ~ 【完】

作者梅谷 百

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こんな世界を望んだはずなのに。


まばゆく、煌めく世界を望んだはずなのに。


紛れもなく、自分で選んできたことなのに。



こんこんと差し込む太陽の光と同じ色。


この指先に落ちる煌めきが網膜を焼く。



眩すぎて、目が、くらむ。



何を追って来たのか。


誰の名を、求めたのか。



ああ、もう痛みで瞼を開けることすらできない。



一人天を見上げて立ちすくむ。




君の名を、忘れてしまおうと心に決めた。




このキンノクニで。