文庫版鈴蘭学園物語~special episode~

黒崎 誠 /BAR Noah



カメラ side




ネオンが輝くとある繁華街。


大通りでは着飾った男と女、酔っ払いのサラリーマンが夜の街を謳歌し、一夜の夢を買い求めさまよい歩く人々で溢れかえっていた。

その賑やかなメイン通りから、少し外れたところにある裏路地の奥。


暗い小道の先にひっそりと

『BAR Noah』

の看板がライトに照らされ、夜の闇にポツリと浮かび上がっていた。


そこは小さな店だった。

だが小さいながらも、シックで落ち着いた雰囲気が漂う洒落た店だった。


大勢で賑やかに酒を飲むタイプのバーではなく、静かに酒と会話を楽しみたい人間が集まる場所。

間接照明が淡く店内を照らす中、BGMに流れるのはピアノの音色が美しいクラッシック音楽。


そんな小さな店の、狭いバーカウンターの奥。

店で使うグラスを、布で一つ一つ丁寧に磨く一人の若者の姿があった。



この御話の主人公




黒崎 誠 (クロサキ マコト)、




その人だ。

0
  • しおりをはさむ
  • 119
  • 5991
/ 139ページ
このページを編集する