Invincible~虎に翼~【完】

6 ボスですが何か? /3





心羽は手を引かれて歩いた先、光り輝くようなガラス張りを見上げた。


大虎に食事にも連れて行って貰った帰り道だった。


買ったものはと言うと、いつ連絡をしたのか、食事に向かう途中に大虎の部下が待ち構えていて、荷物を受け取ると大事そうに車の荷台へと乗せ走り去って行った。



「折角だから、新しい道具でコーヒー淹れてくれないか?」



心羽がそう言われたのはちょうど食後の事。


今日は歩きだからと二人ワインのグラスに口を付けた時のことだった。


照れくさいのか、それともワインによるものか。


ほんのり頬を染めた心羽に大虎は目を細めた。


コクリと頷かれた返事に大虎もドキリと心臓を跳ねさせ、そして一度目を伏せる。


そうして二人、僅かな酔いを醒ますようにゆっくり歩きながらビルへと戻ってきたのだった。

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