Invincible~虎に翼~【完】

11 虎色のdesire /3






朝起きて、いつも通りの一日が始まる。


心羽は大虎の髭を剃る姿を覗き見し、シャツの袖のボタンをとめる姿に胸をときめかせ、ネクタイを結ぶ仕草に頬を染める。


大虎は朝一に心羽へキスを落とし、支度をする姿に視線を流し、ビルの入口まで見送りをする。



いつもと変わりない一日の始まり。



心羽はカフェ『ciel』のからんとなったドアを開け放ち、ガラス張りの、太陽の光を反射するビルの上を見上げて微笑む。


そのビルの最上階から一つ下、窓から見下ろす男もまたふっと微笑み煙草の煙を燻らせた。


その視線は繋がってはいない。


しかし、その想いは既に繋がっている。


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