COOL OCEAN【完】

COOL OCEAN /初めての屋上


 私の不安をよそに、時間は刻々と過ぎていき、とうとうお昼を知らせるチャイムが鳴ってしまった。

お腹が痛いと仮病を使って保健室に行っておけばよかった、などとゴチャゴチャ考えていた私の隣から、ガタンと椅子の音とアイドルの「んじゃ、行くか」という声が同時に聞こえた。


はぁ……
本当に行くんですか?何故行く必要があるんですか?

このまま目を合わせず無視していようかしら……


しかし後ろから腕を掴まれ引っ張られ、無理やり立たされた。


「華ちゃん、行こう!」


後ろを向くと笑顔の音々ちゃんが立っており、椎名くんはというとすでに教室の扉の方に向かって歩いている。


それについて行こうとする音々ちゃんに腕を引っ張られて体が斜めに傾く。


急いでもう一つの手でカバンからお弁当を引っ張り出すと、中身が崩れないようにそれを胸に抱え引っ張られる様に小走りで連れていかれた。


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