僕らアメフト同好会~ちびマネ×女嫌いエースの恋~【完】

☆第1クォーター☆ /第9話 拒絶反応


◆◆◆


「あーあ、香奈ちゃん可哀想に。いちいち睨むなよ、司」

玄関のドアが音を立てて閉まる。翼先輩が大きくため息をついた。

「お前な、あいつはこれまでのマネージャー候補とは違い、かなり使えるヤツなんだぞ? 貴重な戦力を辞めさせる気か?」

 普段女を庇ったりすることのない泰吉先輩までもが文句を言う。

「とにかく座れよ」

「……失礼します」

 清田主将に促され、一つだけ空いた席に座る。

 たった今まであの女が座っていた場所。食べかけのアイスがそのまま残されていた。



 新年度に入り、今年もまた新入部員と共にマネージャー希望者が入ってきた。

 名前は確か、平川香奈。

 155センチほどの低い身長に、まともに食ってんのかと疑いたくなるガリガリで色気のない身体。

 伸びかけのショートカットからのぞく、少し垂れた大きな目。

 ニキビの目立つ肌がやけに赤らんで見えるのは、もともとの肌が白いせいなのだろうか。

 どうやらこいつが、清田主将の変な趣味のターゲットらしい。

 ぱっとしない女を捕まえて、綺麗に変身させるとかいうやつ。

 そんな誘いに応じるプライドの低い女はいないだろうと思っていたが、ここに一人いたようだ。



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