僕らアメフト同好会~ちびマネ×女嫌いエースの恋~【完】

☆第1クォーター☆ /第11話 もう一人の美形登場


「お疲れ様でした!!」

 最後の挨拶を終え、疲れ切った体を少し休めようと、グラウンド脇にある芝生の場所へ向かう。

 ついこの前ボールを拾いに来て偶然見つけた、ちょっとお気に入りの場所。

 緩い下り斜面になっているその場所には、日陰を作ってくれる大きな木があって、人目につきにくい上に綺麗に芝が刈り込んであり、とっても寝心地が良さそうだったのだ。


「あぁー、疲れたぁ!」

 芝生の上にどさりと倒れこむ。

 思っていたとおりのフカフカ具合。ほのかに香る草の匂いもいい感じ。

 この達成感、そして心地よい疲労感は久々だなぁ……。

 生まれて初めて、心の底から幸子にありがとうって言いたい気分。

 6年間陸上を頑張ってきてよかった。そして引退後も毎朝かかさずにトレーニングを続けてきてよかった。

 私、もうランニングバック(RB)のパートの一員になれたんだよね。

 いままでさりげなく覗き見していた司先輩の華麗な走りも、これからは堂々と間近で見ることができるんだ!


 嬉しくて、嬉しくて、大きな声で叫んじゃいたい気分。

 爽やかな風が疲れた体を優しく癒してくれる。

 みんなまだたっぷりアフターやるだろうし、いっそこのまま昼寝でもしちゃおうか。

 ほんのひと眠りだけ。それぐらいなら怒られないよね。


 目を閉じれば、木の葉を揺らす風の音と、どこかの部の掛け声が遠くから響いてくる。

 すぅーっと意識が薄れかけた時、頬に冷たい何かがピタッとあたった。


0
  • しおりをはさむ
  • 191
  • 503
/ 251ページ
このページを編集する