神様への質問【完】

神様への質問 /10 恋人



 旅行6日目

 
 昨日の雨が嘘のように、どこまでも綺麗な青空が広がっていた。



「いい天気になったな! よし、今日はどこかに出かけようか」


 朝食を食べ終えたシンが、テラスで大きく伸びをする。


「うん! どこに行く?」


「ベタな観光スポットと、プロカメラマンお勧めの絶景ポイント、どっちがいい?」


 シンが私を見てニヤリと笑う。


 その楽しげな笑顔がかわいすぎて、つい声をあげて笑ってしまった。


「それ、ぜんぜん選ばせる気ないでしょう? プロカメラマンお勧めって……崖を上ったりしない?」


 半分冗談、半分本気で問いかけると、シンがプッと吹き出した。


「さすがに沙良に崖は上らせないよ。ほんの少し岩場を降りるだけ」


 うっ。また岩場か……。高い所によじ登るの、苦手なんだけどな。


「そんなに心配するような場所じゃないって。片付けたらすぐに出発ね」



 怖がりな私に気付いているくせに、シンは笑顔であっさり決めてしまった。



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