LOST CHILDREN 【01】

聖人への階段 /bloomy

今朝起きたらヒツジからメールが来ていた。

内容は

〈オハヨ( ^ふ^)/〉

この顔文字に愛着がわいてきた俺は重症だ。

とりあえずおはよう。って内容のメールを返すと
しばらくして部屋のインターホンが鳴った

〈ピーンポーン……〉

(朝から何だ……またオカンが妙なもの送ったんじゃないだろな?)


渋々ベッドから抜け出してインターホンの受話器を取った。

〈ガチャ〉

「……はい」

寝起きで酷く不機嫌で低い声が出た。

〈わ。ゴメン……今起きたとこ?〉


「ヒツジ!悪い、ちょっと待ってて!」

慌てて俺は服を着た。

寝るとき基本パンツ一枚だから。

〈カチャ……〉

「お待たせ、どうした?」

「その……深い意味は無いんだけど……俗に言う〈来ちゃった〉…てやつ?」

制服姿のヒツジがちょっと照れながら大袈裟に可愛く振る舞った。

(……素で可愛すぎるッッ)


「とりま入って」


(と、とりまって!!)

緊張し過ぎて普段絶対に言わない単語が出てきた。

「お邪魔しまーす」

ヒツジはそんなことも気にせず部屋に入った。

靴を脱ぎ揃えたヒツジがこちらを向いたとき

何も考えずに包み込むように抱きしめた。

(シャンプー?スゲーいい匂いする……)

まだボーッとしていた俺は夢見心地でフワフワしたヒツジの髪に顔をうずめた。

「いつ来た?」


「ホントさっき。ユーリが制服に着替えに家に帰ったのと同時に出たから早く来すぎちゃって。メール来たから起きてるのかな、て。」


話しながら他に座る場所もないからベッドに座るよう促す。

「体調どう?痛い場所とかない?」


「暴れたから筋肉痛にはなったけど他は案外何ともないよ」

左手でヒツジの頬を撫でてそのまま髪をすくと
ヒツジの右耳が痛々しく紫色になっていた。

「?これは……」


(……聖夜ってヤツか)

返事を聞く前に
右の指を噛まれた男が半泣きでヒツジの頬を殴ろうとする映像が浮かんだ。

(畜生……!!)


「見た目はヒドく見えるけど痛みはない。内出血だけだから治りは早いと思うよ」

「治ってからじゃなきゃわからないだろ、そんな事。」

思わず声が粗暴になる。

「そう…だけど。治るよ、たぶん。」

レイにつけられた首のアザも数日で消えた。
確かにこれも治るだろう。

だけど気持ちは収集つかない。

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