甘いカラダ 【完】

始まり

「おい!ちょっと待てって! 
いきなりそれは酷すぎだろうが!」


学校から帰ったばかりのアタシは、玄関を開けたと同時に侵入してきた数人の男どもに向かって叫んだ。


「山田さん、いきなりじゃないでしょ。ずっと前から督促状も送っていたし、ちゃんと数日前に公示書も貼って行ってたよね?」


「そうだけどっ!でもアタシまだ高校生だし!」


「でもねー、家賃滞納はダメだよ~。お姉さんからも強制退去させてくれって言われてるしね。もともとお姉さん名義の賃貸アパートなんだから、仕方ないですよ」


うっ。と言葉につまり、もううなだれるしかない。


こんな日が本当に来るとは……。



ついに裁判所の執行官が、鍵屋と引越屋を引き連れて来やがった。



そう。 

今日は執行日。


家賃滞納で強制退去……ということらしい。


本当に追い出されるなんて!


世間をナメてた……。


0
  • しおりをはさむ
  • 3364
  • 2927
/ 428ページ
このページを編集する