甘いカラダ 【完】

「今の表情……素晴らしく魅力的ですよ、星羅お嬢様。生徒全員にお見せしたいくらい」


ちくしょう。

こいつ、楽しんでやがる……!


「ちなみに、ここは公立高校ですが臨時教員は教育免許さえ持っていればなれるのですよ。 まぁ、教育委員会や校長の推薦など、ちょっとした操作も必要ですが……」


「教育免許持ってんのかよ」


「ええ、一応。偽造ですけど」


ニセモンじゃん!


「でも高校生の授業程度でしたらできると自負しておりますが、いかがでしたか?」


あぁ……。


アタシはついにおかしくなったのかもしれない。


如月の白衣と眼鏡姿に逆らえない……。


「いいんじゃない?」


「恐縮です」


その表情は、いつもの執事の時の如月で。


ムカつくことにまたドキッとしてしまった。


あー!ちくしょう!


「授業がすべて終わりましたら、15分後に今朝車を降りたところで合流して一緒に帰りましょう」


「……わかったよ」


「午後も授業頑張ってくださいね」


「はいはい」


妖しい微笑みの如月に見送られ、化学準備室を出た。


あーーーー。


なんだこれは。


先生と生徒ごっこかよ。


やべぇ。


しかも、昨日は着物で、今日は白衣にメガネかよ。


少し萌えてる自分を、思いっきりぶん殴ってやりたい衝動に駆られた。




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