甘いカラダ 【完】



いや!

大怪我負ってもなんとか怜央くんを止めないと!

このままじゃ、怜央くんが……!


ぐっと拳を握り締め、怜央くんに体当たりしにいこうと土を蹴った瞬間。


グイっと腕を引っ張られ、バランスを崩した。



誰だよ!?倒れる! 


でもアタシは地面に叩きつけられる前に、誰かの腕に抱きとめられた。


「あの状態の怜央に近づいたら死ぬぞ」


「司!」


それは、何時になく真剣な表情の司だった。


「ここで待ってろ」


司は制服のブレザーをアタシに投げながら、怜央くんへと走り出した。


司……。


アタシの胸元は、シャツのボタンをちぎり取られたせいでブラが露わになっていた。


それを司のジャケットで隠し、祈る思いでその後ろ姿を見守る。


ジャケットからは司の匂いがして、胸の鼓動がうるさいくらいに体中に響いていた。



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