甘いカラダ 【完】

「お疲れになったでしょう。お屋敷に着いたら起こしてさしあげます。どうぞお休みになってください」


「うん……」


緊張がほぐれたうえに車の揺れも手伝って、アタシの瞼は重くなっていた。


それに、静かな如月の声が心地よくて……。


もう、限界。


「おやすみ……」


目を閉じると嗅覚が冴えたのか、羽織っていた司のブレザーから香る心地よい匂いに包まれた。


でも睡魔に飲みこまれる狭間で、フッと甘い香りが鼻腔をくすぐる。


如月の香りだ……。


もしかしたらアタシは、如月に膝枕してもらってるのかもしれない……。


それを確認する前に、夢の世界へと落ちていった。





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