甘いカラダ 【完】

lesson.4 /過去

だだっ広い屋敷内をウロウロしながら、ようやく自分の部屋にたどり着いた。


おかげで気持ちも落ち着いた。


……と言いたいところだけど、司の優しさに触れて、アタシの心はさらにジクジクしていた。


あと少しで、司にべったり寄りかかってしまうところだった。


司だって辛いのに、アタシの過去のグダグダなんて吐けるわけがない。


心がはちきれそうな状態のまま、自分の部屋に入ったアタシを待っていたのは。


燕尾服を纏った黒い瞳だった。





0
  • しおりをはさむ
  • 3361
  • 2894
/ 428ページ
このページを編集する