甘いカラダ 【完】

もう別の家族でも、潤は列記としたアタシの弟なんだ。


血が繋がった、たったひとりの大切な弟……。


だからこそ、昔は差別されるのが辛かった。


でも、今のアタシはもうそんなに弱くない。


潤を守れるくらい強くなりたくて、ひねくれながらもここまでやってきたんだ。


「潤に会ってくる」


手を握りしめてそう言ったアタシに、司と怜央くんは頷いた。


「面会中は教官がいるから、話せることに限りがあると思うけど。ここで待ってやるから行ってこい」


「うん」


「差し入れはジュースだけならできるって」


「うん」



嫌な顔をされるかもしれない。


迷惑がられるかもしれない。


でも10年ぶりにやっと会える。


「行ってくる」


二人に見送られて車を降りる。


吐きそうなくらいの緊張で引つりながらも、建物の中へ足を踏み入れた。



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