甘いカラダ 【完】

「まぁいいや。今まで世話になったお礼、受け取ってよ。兄貴」


司はそう言ったと同時に、ものすごいスピードで崇さんに近づいて。


ナイフをものともせず、崇さんのみぞおちに思いっきり一発いれた。


「……!!!!」


崇さんは大きく目を見開き、声を発する間もなく、衝撃で飛ばされて崩れ落ちた。



「星羅、行くぞ!」


如月を足止めしている怜央くんが、「行って!」と目で伝えている。


でも、如月が……。


なかなか足が動かないアタシの手を、司が引っ張った。


「とりあえず逃げるぞ!」


司に引きずられる形で、アタシは部屋を後にした。


「護衛を全員出動させろ! 司はどうなってもいい。女を絶対に逃がすな!!!!」


後ろでは、崇さんがよろめきながら、携帯に向かって咆哮しているのが聞こえた。




 


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