甘いカラダ 【完】

Last lesson /逃げろ!

司に手を引かれ、屋敷内を走る。


さっきの衝撃音は爆発だったのか、屋敷内は火薬の匂いと砂埃が立ち込めていた。


使用人たちが慌てふためく中、追っ手を警戒しながら玄関を目指す。


ようやく玄関付近まできたところで、すでに警備員に包囲されているのが目に飛び込んできた。


「こっちだ」


司は踵を返し、コケそうになりながらアタシも続いた。



ほかの出口を目指していたアタシ達の遠く前方から、大勢の警備員が見えた。


「チッ」


司は舌打ちし、すぐ横にあるドアを開けてアタシを押し込み、自分も中に入った。




「少しの間ここに隠れて、警備員が散ったら出るぞ」


「……うん」


とりあえず壁にもたれかかって呼吸を整える。


少し落ち着いたところで、疑問が湧いてきた。


「ていうか、警備員が束になってかかってきたって、司には敵わないんじゃないの?
だって、この警備員も司が指導したんだろ?」


「だからだよ」


司は不機嫌に顔を歪めた。


0
  • しおりをはさむ
  • 3361
  • 2894
/ 428ページ
このページを編集する