甘いカラダ 【完】

lesson.2 /危険な車内

「西園寺さん、お疲れ様でしたぁ!!!! 」


「ぜひ、また指導お願いします、西園寺さん!!!!」


「「「西園寺さん、ありがとうございましたぁーーーー!!!!」」」


暑苦しい空手部員達の羨望の眼差しを一挙に受けながら、司は軽く片手を上げて


「ご苦労」


その一言を残し、アタシの腕を強引に掴んで稽古場を出た。


やじうまから、次々にキャーーー!と黄色い声が飛ぶ。



なーにが「ご苦労」だよ!

偉そうにさー。


ていうか腕離せよ!


やじうまはざわつきながらも、綺麗に真っ二つに割れ、道を作る。


その道を我が物顔で司が歩き、アタシは引きずられる。


思いっきり抵抗したいけど、ここで司に一本背負いでもされたら困る。


この学校で一番強いアタシの、そんな姿をみんなに見られるわけにはいかないじゃん。


くそ!
覚えてろよ!

奥歯を噛み締め、仕方なく司の思いのままに引きずられながら歩いた。

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