暴君総長さまのヒミツの恋人

止ん事無い、不良事情 /見えない気持ち、蓋をした

パパが頼んでくれたハイヤーに乗って、3人で玲のマンションに向かう。

「柚瑠、緊張してる〜?」

「……う、うん」


ママが呑気に尋ねるけど、本当に緊張してるよ。
だって玲と会うの、久しぶりなんだもん。

それでも緊張よりも、嬉しい気持ちの方が大きくて、玲のマンションまでそわそわしっ放しだった。




あ、……玲のマンション見えて来た。

南側を向いている玲の部屋のベランダは真っ暗で、まだ帰って来ていない事がわかる。

部屋の前で待つつもりなのかな……?



「あのマンションのエントランス前に着けてよろしいですか?」

運転手さんの声にますます緊張が高まって、心臓がドキドキうるさいくらい動いてる。



「あぁ……、っ!」


何かに気が付いたパパが、運転手さんへの返事の途中でぐっと言葉に詰まった。

パパの視線の先を辿ると……




赤信号で停まって居たハイヤーから見えたのは、






エントランス前に居た、玲と姫…






しかも、抱き合ってた2人がゆっくりと離れて行くのが見えた……










「っ、パパ……もう、いい…帰る」



ポツリと私が零した言葉を拾ってくれたパパは、ハイヤーの運転手さんに行き先を変更するように言ってくれた。


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