暴君総長さまのヒミツの恋人

止ん事無い、不良事情 /姫降臨

「どういう事なのっ?!」

「え、ちょ、加奈ちゃん落ち着いてよ、」


おはようって挨拶の前に開口一番がどう言う事?!って…。
しかも私の机をバンッ!!って叩きながら。
そんな加奈ちゃんの勢いには申し訳ないけど、一旦落ち着いて欲しいよ。


「落ち着いていられる訳ないでしょ!!」

「えー…、」


落ち着けないって言われても…。


「一体全体どうなってんのよ!」

「えー、」

どうなってると聞かれても、私にもさっぱり分からないんだから仕方ないじゃない。

朝登校して来たら、あちらこちらで姫降臨って言葉が聞こえてきてたけど、加奈ちゃん以外に話す人が居ない私には聞ける人も居ないし、意味が分からないんだもん。



「なんでそんなに悠長に構えてんのよ!【bloodstone】に姫が出来るって事はね、今まで女を寄せ付けないって言われてた紅帝が気に入ってるって事なのよ?!」



加奈ちゃんの言葉に、頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けた。

え、…玲が気に入ったって、?え?

「柚瑠以外に興味なんてないよ」って言ってくれてた玲が、気に入ったって事?……、


「だから!何か聞いてるんじゃないのってさっきから聞いてるのよ?!」

「何も、…聞いてない、」


ここ何週間かは会っても居ないし、電話も出来ない状態で。たまに''何も無い?''ってメッセージが届くだけ。

玲、私の事要らなくなっちゃったのかな…


不安そうな私に、加奈ちゃんは頭を撫でてくれて。

「きっとあの人の事だから、絶対何かあるはずよ。柚を傷つける筈がないもん。ね、」


そう言って励ましてくれた。



0
  • しおりをはさむ
  • 629
  • 732
/ 353ページ
このページを編集する