氷の華が咲くよ(短編7/10完結)

氷の庭

「止めて、母様!」

母様は、狂ったように喚いて、怒鳴り散らして、私にものを投げてぶつける。

それから、髪を思い切り摑まれて、殴られて、蹴られて。

私はボロボロになった姿で、それでも母様は止まらなくって。

顔を、水桶の中にずっとつけられて、私は動かなくなった。

何分も酸素を求めてもがいていたけど、小さな私の身体ではどうすることもできなくて。

母様は、私を水桶から出すと、泣き出した。

私の心臓は、鼓動を止めていたというのに、またトクントクンと脈打ちだして、それが母様を悲しめた。

「どうして死なないの!どうして生きているのレイエル!」

私にも、分からないよ、母様。

どうして、私は死なないんだろう。

死ねないんだろう。

致命的な傷はすぐに癒えて塞がり、そして小さな傷だけが私の全身に残った。

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