異世界転生~姫の中身はおっさん~

空白の神

「汝・・・・・石切和人(いしぎりかずと)よ・・・」

「んあ?」

俺は、何もない空間で寝ていた。

気づくと、体は45才のおっさんになっていた。

「どうなっとるんじゃこれは!!」

名もないはずのおっさんは、自分の名を思い出した。

石切和人。それがおっさんの本名だった。

45年間、生きてきた時に使っていた名前だった。

「シルルアージュはどこに行った!?」

もう一人の俺は。

いや、今の俺は。

辺りを見回しても、シルルアージュの肉体はなかった。あるのは永遠と続く白い地面と、白い空だけだった。

「汝に・・・・・の運命を授けよう」

「はぁ?聞こえないんすけど。もっかい言ってくんない!?」

おっさんこと石切和人は、天から降ってくる声を不思議にも思わず、そう叫んでいた。

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