異世界転生~姫の中身はおっさん~

運命の神

そこは、何もない空間だった。白い床、何処までも続く白い空。風も何もない、寂寥とした白い大地。

シルルアージュは魂だけの存在になっていた。

だが、45歳のおっさんの姿ではない。エトラの世界で生きるシルルアージュの姿そのものの魂の姿になっていた。

「いるんだろう、ピエロが!」

シルルアージュは、声を張り上げた。

こんな世界に呼び込むのは、アイツしかいない。

運命の神だ。

石切和人の魂を清めきれず、その果てに自分の野望のために使おうとした本当の破壊神。

「ドラゴンごときと、運命の神と、どちらの言葉を信じるというのだね、人間の姫よ」

「俺はドラゴンの言葉を信じる」

「それは愚行にすぎない、人間の姫。いや、石切和人」

「俺はドラゴンと契約した」

「たかだが3千年しか生きてない赤子とだろう」

「3千年も生きていれば十分だ」


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