異世界転生~姫の中身はおっさん~

タルシュ王国

「何がどうしてこうなった!?」

シルルアージュは、上品な家具や天蓋つきのベッド、明らかに高値とわかるふわふわの絨毯、幾何学模様で覆われた壁や天井を見上げて、溜息をついた。

聖地への道のりは順調であった。

街道は途中でタルシュ王国へと続いていた。

国境沿いに身分証明書にもなるアルティア王国の紋章が入ったティアラを兵士に見せた。

兵士は何も言わず、シルルアージュたちを拘束したのである。

シルルアージュは最初憤慨して、魔法の一発でもお見舞いして窮地を脱しようとかしたが、国交問題になるということで大人しく捕まる羽目になった。

ああ、尊き身分は時にいらない問題を起こす。

これが旅の商人であれば、タルシュ王国の兵士は束縛しなかったことだろう。

ロープでぐるぐる巻きにされ、愛用している今の馬車の中に放り込まれて、タルシュ王国の宮殿まで移動した。

馬車は馬ごと預けられて、シルルアージュたちは兵士に取り囲まれてタルシュ王国の貴賓室へと案内されて、そこで戒めを解かれた。

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