異世界転生~姫の中身はおっさん~

挙式―ラシエルの悲劇―

「いつまでそうやって拗ねているつもりだい?可愛い顔が台無しだよ、アイリーン」

「シルルアージュだ」

「ああ、今はシルルアージュだったね。でもアイリーンのほうが馴染みがあるし、響きが好きだな」

「好きなように呼んでろ」

ふん。

知るかよ。

アイリーンなんて、知るかよ。

シルルアージュは、少しでも幻滅させるために、屁をこいたりうんこをもらしたりしてみたのだが、全てリフレッシュの魔法でなかったことにされた。

シルルアージュのどんな汚い姿を見ても、ラシエルの恋心は消えないらしい。

ナルドの永遠の想い人、アイリーン。それは、ラシエルの想い人でもあった。

運命の神に、アイリーンは魔族の戦争に巻き込まれ、戦死したという記憶をいいように植え付けられたラシエル。6千年前に起こったラシエルとアイリーンとナルドの3人の悲劇の記憶は、彼にはない。

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