異世界転生~姫の中身はおっさん~

間幕 空白の時間

習い事を、全てさぼって寝た。

はずだった。

俺は、気づくと何もない空間に立っていた。

そこは空白の時間が流れる場所。

俺はあたりを見回した。

何もない。

自分の手足を見た。

透き通っている。

「誰か助けて!」

俺は悲鳴をあげてみた。


45才のおっさんの死が、今やってきたんだろうか。

シルルアージュというアルティア王国の第一王女に生まれ変わったはずの俺。

天童といわれたり、変態といわれたり、いろいろいわれているが波乱万丈というわけでもない人生。

ただ、王女に生まれたというだけの。


俺の体は、足から透き通って消えていく。

「助けて、父様、母様、兄様!!」

天に向かって手を伸ばす。

誰も握り返してはくれない。

俺はこのままいなくなってしまうんだろうか。

寒気が背筋を通っていく。

「怖いのかい?」

そう天上から声が降ってきた。

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