異世界転生~姫の中身はおっさん~

シルル13歳

「よかった、シルル。目を覚ましたんだね?また頭を打ったみたいで、心配したんだよ」

シルルアージュは、自分より弱い軟弱者の王太子を見上げていた。

いつの間にか、ベッドに寝かされていたらしい。

ふかふかの羽毛布団だ。寝心地は最高だ。

「兄様・・・」

声を出そうとして、声が高くなっているのに気づく。

「あれ?」

何かがおかしい。

半身起き上がった状態で、ここまで兄と身長差があっただろうか。

兄の背が、大分高くなっている気がする。

「どうしたんだいシルル、まだ何処か痛むのかい?」

「痛くなんてないわ。兄様、背が伸びたの?」

「何を言っているんだいシルル。確かに私はここ数年で一気に背が伸びたけれど、それはシルルもだろ?」

「僕は・・・・」

胸に手を当てて、そこにないはずのものがあるのに気付いて仰天する。

胸だ。

胸が生えたのだ。


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