少年

夕陽に染まる白樺林の中にその少年は佇んでいた。

少年が一日中そうやって同じ場所に居たことを知っていたのは輝夢(キム)だけだろうか。

〈部員達〉:「青巻き紙 赤巻き紙 黄巻き紙

魔術師魔術修行中

家のつるべは潰れぬつるべ 隣のつるべは潰れるつるべ

カエルぴょ………」

〈親友 茜(アカネ)〉:「キム………何見てんの?………」

〈キム〉:「あ、ごめんごめん

あの子さぁ………

今日午前中からずっとあそこに居るんだけど………」

〈部員達〉:「えぇ~!どこどこ?」

演劇部の仲間達が窓際に駆け寄った。

〈アカネ〉:「あの白樺林の?」

〈キム〉:「うん……… 朝から。」

〈早紀(サキ)〉:「うっそ~!
ストーカー? 誰か狙われてんじゃね! こわこわ!」

〈キム〉:「いやぁ、そういう感じでもないんだよね………

体育の授業を見てるようでもあるし………

ほら、今だってサッカー部の動きに集中してるみたいでしょ」

〈アカネ〉:「ほんとだ………
けっこう真剣に見てるようでもあるな………」

〈キム〉:「ここから見た感じは中学生ぐらいだよね」

〈アカネ〉:「うん………制服っぽいし………」

〈麻璃子(マリコ)〉:「どこの制服?」

〈サキ〉:「遠くて分かんないよ!」

〈アカネ〉:「紺のブレザーみたいだから、私立中かな………」

〈マリコ〉:「この辺の私立中であんなブレザー見かけないけど………」

〈アカネ〉:「まっ、暇なんじゃない!
休校になったのか、サボったのか知らないけど今のところ害は無さそうだし、我々には関係ない!

我々が今成すべきことは『演劇発表会』でしょ!
もう時間が無いよ!
さぁさぁ練習練習!」




つづく






2018年3月18日(日) 投稿 著者アイカ(M・S)






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