少年

アイムの異次元探査宇宙船はプロキシマbに向けてワームホールを開いた。

アイムと宇宙の未来が『始まる』という意味で『BEGIN』と名付けられた宇宙船は、流れ星のようにワームホールへ飛び込んだ。

隣りにはAKANEが付き添っている。

シャープでしなやかな2機の宇宙船が滑る姿は、星々に勝るとも劣らない美しさだ。

アイムはBEGINに、自分の感情とシンクロした音楽が自動で流れるようプログラムしていた。
自分の心が自分で分析できない経験をしていたので、時に自分の精神状態への冷静な対峙が必要だからという理由もあったけれど、とにかく自分の思いに寄り添った音楽に包まれていたかった。

出発時は安室奈美恵の『ヒーロー』から始まった。
暫く『ヒーロー』がリピートしてからサザンオールスターズの『東京ビクトリー』に変わり、それも暫く続いた。
曲の途中で入れ替わったりしながら飛行中ずっとこの2曲がリピートしていた。
両曲とも正にピッタリだとアイムは鳥肌立つ感動を味わっていた。

そしてワームホールに入った今『ヒーロー』が流れている。

ワームホールを抜けようという頃から、曲は『ジュピター』のオーケストラバージョンに変わっていき、次第に平原綾子ボーカルバージョンになっていった。



KIMUの待つプロキシマb!
とは言ってもプロキシマbは数百度の高温なので、アタックが必要な時以外のKIMUは離れた場所で周回飛行をしている。

AKANEは早速KIMUとドッキングして、お互いの情報データを交換した。

アイムはAKANEに伝えたように今後の説明を済ませ、指示を与えた。




つづく







2018年9月19日(水) 投稿 著者アイカ(M・S)









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