チンカルボー 下【完】

ゴメンナサイ


見なかったことにしよう


私が背を向けても走り出さないから、てっきり私が家に入るのを待ってるんだと思ってた。

けど竜也は、ハンドルを持って頭はがくんと下がっていてうなだれている感じだった。顔は見えない。


今日竜也はずっと笑ってたから
今笑って手を振ってたからこそ

衝撃的だった。


私の知らない姿。
私が見るはずじゃなかった姿。

それを見たことで他人の闇を見た気分になった。

私の知らないところで誰かが落ち込んだり泣いたり…そう思ったらなぜかこわかった。

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