チンカルボー 下【完】

サムソナイトノコイ


「竜也君、仕事で違う現場に行く事、ありませんでしたか?」

「………」

私は言葉が出ない。
みかも驚いて言葉が出ないようだ。


「私はその違う現場に居る事務員で、竜也君の会社は私の現場によく来ていたんです。それで、私が一目惚れして、ずっと勝手に好きで、思いきって番号を聞いたんです…そしたら…」

サムソナイトは勝手に語りだした。


「そしたら…奥さん居るって言われて…すいませんって言って、私、諦めたんですが、でも好きで…

ずっとずっと好きで、だめだって思っても好きで、どうしようもなくて、竜也君は私に番号聞かれて断ったのに、笑顔で挨拶とかしてくれて…本当に忘れられなくて…

私、また思いきって竜也君に話しかけたんです」

0
  • しおりをはさむ
  • 26453
  • 214
/ 435ページ
このページを編集する