ルルの大冒険

新たな旅立ち

大角はワインを少しずつ飲みながら話を続けた。
ワインを先に飲んだのは二人を安心させるためだ。

「お二人をお招きしたのは他でもありません。
どうか我らにお二人のお力をお貸しください」                
「山賊の仲間になれと」アランが棘のある言い方をした。
「そうです」大角が笑いながら言った。

「しかし我々は山賊ではありません。確かに過去
においてそのような事をしていたのは事実です」   

「しかしそれは土地を失った農民達が、
生きるために仕方なくやった事です。
今はその様な事はしておりません」

「だからといって昔の罪が消える訳ではなかろう」
アランがなおも言った。

「確かにその通りです。しかし、私には彼らを
罰する事は出来ません。問題は農民達が山賊の
ような事をしなければ、生きていけないような
状況ではないのでは」

「確かにその通りだ」ロンが賛成をした。

アランがロンを睨み付ける。
ロンは平気な顔をして続けた。

「確かに大角殿の言う通りだ。戦をなくせば良いことだ。
いやそれよりも、地方の領主の横暴の方が問題だな。
法外な年貢を取り立ている奴が沢山いるぞ」

「それとこれとは話が違うだろう」アランが反論する。  
大角はこれ以上話しても埒があかないと思うと、
「話ばかりしていては折角の料理が冷めてしまいますな。
話はまた後日ということにして、お食事を召し上がってください」

そう言うと大角は引き上げた。  
アランはワインを一気に飲み干すと「お前はどっちの味方なんだ」
そう言った。

ロンは面白そうにワインを飲みながら
「別にどっちの味方というわけでは無い。
只事実を言ったまでのことだ」        

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