5人の王子と氷姫 ー悪魔の爪跡ー

僕が床に落とした携帯からマックの怒鳴り声が聞こえていた。


僕はゆっくりと拾い上げた。

警察のサイレンが聞こえる。


「・・・マック、ジェイが刺された、血まみれなんだ・・・」

「・・・」

電話の向こうでマックが真っ青になってるのが分かる。

泣きながら話す僕。

「・・・ケル、まだ生きてる・・」

何かを言ってるマックの声が聞こえない。

どんどん冷たくなっていくマックの体温。

僕は恐怖で凍りついた。

「ジェイが死んじゃう!」

「早く来て!」

電話はそこで途切れた。


僕はジェイに声をかけ続けてた。

「ジェイ、しっかりして!」

「ジェイ!」

「ジェイ!」

腕を押さえ続け叫ぶ僕。



警察と救急隊員が駆けつけるまでの時間が永遠にも思えた。


僕は、ショックでふらふらになりながら、ジェイとともに病院に運ばれた。

僕の体はジェイの血で真っ赤に染まっていた。


僕は、外傷がないか調べられ鎮静剤をうたれ眠ったようだ。


後で、マックがその後の事を教えてくれた。

ジェイは出血多量で輸血。

背中、腕など合わせて120針縫ったそうだ。

幸い致命傷はなかったけど、腕の動脈が切られて、失血がひどかったらしい。


ケルも意識を取り戻したが、ショックから回復していない。


僕が目を覚ますとマックが僕を抱きしめた。

泣いている。


「ケイとショーンは?」

「ジェイのところだ」

「僕も行く!」

ケルとジェイの顔が一刻も早く見たかった。

「まだ、寝てろ」

マックが僕を押さえつける。

「もう、大丈夫!」

僕は起き上がった。

血まみれだった服はぬがされ、患者用の清潔なガウンになっていた。

体もだれかが綺麗に拭いてくれたようだ。

僕らはICUへ行った。

ケイもショーンも、ミリョン、アリス、ミギョン女史、みんな心配そうに二人をガラス越しに見つめていた。

アリスが僕に抱きついてきた。

「オッパ・・・」

体が震えている。

僕は、優しくアリスの背中をさすった。

「大丈夫だよ・・・」

0
  • しおりをはさむ
  • 5
  • 5
/ 299ページ
このページを編集する