5人の王子と氷姫 ー悪魔の爪跡ー

第二十六章 死体

この事件のせいで、当分、身動きが取れないアリスと僕らのために、マネージャー達が僕らの身の回りのものをアパートから持ってきてくれた。

会社が、最上階のルーム、2週間、全て貸しきったんだ。

アリスには、ここ、ロイヤル スイートルーム。

ベッドルームが3つある豪華な部屋。

ケイが寝込んじゃったから、一つはケイとショーンが使う事になった。

一つは、ミギョン女史。

もう一つはアリスとミリョン。

僕とマックには、エグゼクティブ スイートルーム。

モダンな雰囲気の落着ける部屋。


僕らは自分の荷物を部屋に運んだ。

「暫く、この階から出れないな‥‥」

「ここは病院にも近いし、ジェイに会いにいけるよね」

「そうだな、深夜にこっそりとならな」

あの、衝撃の記者会見。

すでにメディアによる加熱報道が始まっていた。

アリスを心配するファンがホテル周辺を囲んでいる。

それに、僕たちのファンも。

それを統制する大勢の警官。


ホテルのいたるところに配置されている私服警官もいる。


僕は、アベルがこれを突破してアリスを狙ってくるとは思えなかった。

「どうして、アベルはアリスを狙ったんだろう‥‥」

「最初の犯人とどういう関係があるんだろうね、マック?」

僕はSJの彼氏を思い出していた。

凍りつくような目をした男。

「分かんないけど、ソンミン先輩が写真を見つけてきたら何か分かるかもな‥‥」

僕は、SJの悲しむ顔が浮かんだ。

最悪を考えていた。

「‥そうだね‥‥」


暗くなった僕の顎を持ち上げ、マックが唇を重ねてきた。

暖かく優しい。

落着く。


ゆっくりと唇を離し、僕の瞳を覗き込むマック。

「お前は、いつも通りにしてろ」

「お前がへこむと俺らまで暗くなる」

僕は、無理に作った笑顔で答えた。

「うん‥‥努力してみる‥」

そういってから、僕はマックに抱きついた。

甘い香りが僕を包む。

マックも僕を強く抱きしめた。

「きっと、もう一人の犯人も捕まえて、アリスを解放してやるんだ」

「うん」

僕らはお互いの不安を労わるように暫く抱き合ったままでいた。


その後、マックはすぐケイの元へ行った。

僕は一人になると、SJに電話をした。

昨日から、まったく通じないSJのi-phone。

メールも返ってこないんだ。

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