5人の王子と氷姫 ー悪魔の爪跡ー

第二十八章 悪魔の足音

9月に入り、ジェイが完全復活してきた。

ミリョンのデビュー曲は大ヒットし、大胆なイメージチェンジで話題をさらった。

フーチャリングしたアリスとレイナの美しいハーモニーのお陰かもしれない。

僕は、SJはまだ病院だが、もうすぐ退院できると聞いた。

SJとは、ときどきメールで連絡をとっていたんだ。

お見舞いには結局行けなかった。

僕らが行くと、病院がファンに囲まれて迷惑をかけてしまうから。

SJは、気にしないでね、と返事をくれた。

それより、僕とマックが上手くいっているかが心配なようだ。

僕らは時々、SJのアパートを借りて会っている。

ケイとアリスだけど、進展はないように見えた。

この前、マックと二人っきりの時、ケイのことを聞いてみた。


「ケイ、アリスとはどうなってんの?」

「CM取りの時、ケイはアリスにキスしたのに」

マックが僕を抱きしめながら言った。

「……あいつ、アリスにはあれ以上は手を出さないって言ってたな」

「アリスが大人になるまで待つつもりなんだろう」

僕はマックに笑って答えた。

「ケイって、そういうとこ、ストイックだよね。 マックと違って」

マックは僕を睨んだ。

「じゃあ、俺もケイを見習おうか?」

「いつも俺が押し倒してるからな、お前の事」

「お前から迫ってくるまで、我慢するかな」

僕は怒ってマックに言い返した。

「……絶対ダメだ」

「きっと、他の綺麗な人に手を出すに決まってる」

プレイボーイのマックが我慢できるとは、僕には到底思えなかった。

僕はマックの首に両手を回すと、哀願するように答えた。

「だから、我慢しなくていいから……」

マックは困った顔で僕を見つめたんだ。

「お前、いつの間に、そんな誘惑を覚えたんだ?」

「その綺麗な顔で、そんな目すんな……」

マックの唇がぼくの口を塞ぐ。

最近の僕は変なんだ。

どんどん貪欲になっていってる。

マックにキスされただけで、僕の胸は張り裂けそうなくらいドキドキしてしまう。

そして、もっとマックを味わいつくしたいと思うんだ。

マックが軽くキスしただけなのに、僕がどんどん激しくしていく。

「……うっ……待て」

マックが呻いた。

僕は止まらない。

マックにされたように、舌と手でマックを刺激していく。

「……待てない……」

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