若頭は旦那様!?

《9》














「こっちです、霞さん」







夢灑さんがたこ焼き屋の隣にある細路地に駆け出し、私もその後へと続いた。




たこ焼き屋の亭主はギョッとして青い顔で店の奥へと駆け出していく。






近付く救急車のサイレンの合間に、ヴィィーンと変な機械音が聞こえた。





何の音…?









「っ上だ!」





夢灑さんの声で顔を上げると、路地に入りかかる私の上から何かが落ちてくる。








──グシャッ







足を止めなかった私の肩を引くように軽く触れた夢灑さんのお陰で、それは私の後ろに落下した。







「っ李泱!石田!」








落ちてきたのは、古びた木材で作られた…小さな三角?





上を見ると、木製のたこ焼き屋の四角い角がなくなっている。










「こっちは平気!今行──、」






──ドンッ







何かがたこ焼き屋の落ちた角の上に落ちてくる。




といっても小さな木材の欠片は簡単に潰れ、地面に足を付いているようだった。







キーュルルルという耳障りな金属音に、心臓が嫌な音をたてる。







天狗のお面を被った男は、土木作業員のような服装だった。






その手に持つのは、チェーンソーのような刃が回る機械。








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