若頭は旦那様!?

《11》













side/霞











中途半端に割れた窓の尖った部分に、紅だけが残って桟に滴った。






頭が鉛のように重く、目まぐるしく変化する展開に追いついていかない。














「霞さんっ…!」








石田さんは腰に拳銃をしまうと私の元に駆けてくる。




その後ろから、雅さんが階段を登ってきた。










「沙織」

「っ雅…。遅いわぁ」






雅さんは腕を伸ばすと座り込んだ沙織さんを抱きしめる。








「あの男に現在地を聞かれてな」





困り顔の沙織さんに、雅さんは目で石田さんを指していた。











「大丈夫っすか?腹は…」






石田さんがどこか距離を置いて床に膝を落とす。




心配そうにお腹に視線を落とすので、安心させるように微笑んだ。










「危ないので抑えてただけですよ。
ガラスの人影も、石田さんが階段を登ってきたのも見えてましたから」

「バレていたか」









コツリ、コツリと響いていた足音がすぐ前で止まる。











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