妄想彼氏orリアル彼氏【完】加筆修正中

風音
恋愛 23ページ(連載中) 12497字 更新日 2019/01/13 読者 2896人 公開 0 0





ーーここは。

ホストクラブの激戦区と言われている、都市一番の繁華街。




キャバ嬢、風俗嬢、ホスト、酔っ払い、客引き、ヤクザ、警察。


訳ありで行き場を失ったような年齢不詳の若者だって、まるでこの街で生きてきたかのように、我が物顔でふらりと姿を現わす。




多種多様な職種の人々や、夜の街を愉しむ客が繁華街を行き交い、煌びやかに光るビルのネオンと共に街を賑やかせている。




異色的なこの夜の街は、時に事を争い立てる泥臭い人間模様を描き、朝になるまで騒々しく眠ろうとはしない。

暗闇をかき消すほどの強い街明かりは、思わず額に手をかざし目を細めてしまうほど眩しい輝きが降り注いでいる。









まるで異空間のように感じるこの歓楽街は、田舎育ちで脇目も振らずに真面目に生きてきた私には、完全に場違いな場所である。


かなり怖いし、両足を地につけて立っているのが精一杯だ。
さっきから足が異常にガクガクして、全身の震えが止まらない。








彼氏いない歴22年の私は、恋愛小説に出てくる主人公の恋のお相手が、自分の理想とする妄想彼氏だった。




いつか、私も……。

恋愛小説のような素敵な恋がしてみたい。




恋愛小説と共に過ごした青春時代。

未だに本物の恋を知らない私は、自分でも知らぬ間に夢と理想だけが胸いっぱいに膨らみ、いつしか本物の妄想彼氏の姿を探し求めるようになっていた。






ーーところが。


親元を離れて社会人として新生活を始めようとしていたばかりの私に、人生の転機が訪れてしまった。





一人娘として家族に大事に育てられ、女子高、女子大出身の世間知らずで男知らずだった私は今…。




リアルな恋の入り口に足を踏み入れ、心配する周りの制止に耳を傾けずに我を通し、闇に包まれた未来を彷徨いながら、脇目も振らずに茨の道に突き進んでいる。





それは、一晩の夢物語ではない。





明日をしっかり見つめ、数々の困難に立ち向かおうとして必死に生きていてる。






これまでは親に一切迷惑をかける事なく真面目に生きてきた私は、大事な物を全て捨て去ってしまっても構わないほど、無我夢中な自分の恋を追いかける為に…。




ビルの合間から覗かせている暗闇を照らすネオンと共に、車が行き交う音やクラクション。
建物のどこからか飛び交う大音量の音楽。
拡声器を使う客引きの声。
街の音をかき消すかのような、活気ある大きな笑い声。
夜を満喫中の酔っ払いの無様な叫び声。


そんな騒々しい街の声に包まれた中で…。



一つ屋根の下に暮らしていた片思いの彼が働いている、ホストクラブ《Star Light》の前にいま立っている。








……そして。


社会人になって、春からコツコツ貯めた10万円を握りしめ、敢えて人気No. 1を目指さないホストの裕翔に会いに来た。





彼に会いに来た理由は、

たった一つだけ。




心に深い傷を覆い、悲しみ溢れる背中を持つ彼を、狂おしいほど愛してしまったから………。







連載開始 2016/4/25
連載終了 2016/5/25

修正開始 2019/1/3〜


※この物語はフィクションです。物語に登場する人物名、団体名、施設名は架空のものとなりますので、一切関係はありません。


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