カーテン越しの君【完】

カーテン越しの君 /会いたい




セイくん。
会いたいよ。


もう、私達は一ヶ月も会ってない。


セイくんはきっと仕事が忙しいんだね。
だから保健室で会えないのかもね。


セイくん。
星型の飴を食べないと、声が出ないかもしれないよ。

でも、セイくんは歌が上手いから、私からの飴なんて必要ないかな。

セイくんは星型の飴を気に入ってたのに、ここ暫く渡せてないね。



私はセイくんと会える場所がここしかないから、じっと待つことしか出来なくて。

会いたくて仕方ないから、バカみたいに無意味に保健室に通っているよ。





セイくんに会えない時間は。


ほんとに…、


ほんとに、ほんとに…寂しいんだよ。



切実に会いたいと願っても。

セイくんは芸能人だし、仕事が忙しいからって割り切るしかなくて。

それでも納得出来ずに、ただ切なくて苦しくてもどかしい時間ばかりが無情にも過ぎて行く。





ーー声が聞きたい。

セイくんの声が。

セイくんの歌声が今すぐに聴きたいよ。



まだセイくんの顔すら知らないのに、恋をしてるだなんて私どうかしてる。


セイくんが今どこで何してるのかとか、小さな事が気になって仕方がないんだよ。


ここが、芸能人と一般人の境界線なのかな…。

0
  • しおりをはさむ
  • 12
  • 224
/ 40ページ
このページを編集する