甘いSecond Lover【完】

作者美憂

好きな人には好きな人がいる。
たとえ2番目でもいいから、あたしは貴方の瞳に映りたい――。

 


「俺、好きなやついるんだ……」


「知ってます。それでもいい……

 あたしのこと、利用ください」




たとえ寂しさでも、あたしの手をとってくれたあの日……


そこから、あたしの全ては貴方になった。




「キスはダメ」




だけど貴方の一番は別の人。




「じゃあ、俺のこと利用して」




あたしと同じ立場で現れた彼。




「……別れたって……」

「え……?」

「だから行ってきてください」

「……ごめんっ!!」



いつもあたしは貴方の2番目。



「いい加減俺を見てよ」



1番に想ってくれる彼は、あたしの2番目。




恋の矢印は

どこをねじまげればみんな幸せになれるのだろうか―――。