それが罪だとしても…【完】

 
ザーッと熱いシャワーが体を流れた。

髪の毛なんか気にせずに、頭から思いきりかぶるシャワー。
目の前には、ずぶぬれになった自分が鏡に映しだされていた。


「……」


裸になるとよく分かる。

全身に広がる無数の痣。


随分前につけられた消えかかった痣から
ごく最近つけられたような内出血を残した痣。


膝下と肘下は傷一つない綺麗なままで
半袖とスカートの下では隠れる場所にはたくさん広がっている。


それはきっと
わざと狙っての場所だ。


いったい誰が……?


頭に中に浮かんだ、一つの影。

それが浮かんだ瞬間、首をぶんぶんと振った。


そんなわけない。
そんなことするわけない。


お母さんが……
あたしを殴るなんて……。


あたしの記憶の中のお母さんは
とても優しくて温かくて……。

お父さんと一緒に、いつも笑いかけてくれていた。


だけど中学に上がってから、お父さんが家を出て行ってしまって……
笑顔が減ってしまったけど、それでもお母さんは、あたしを愛してくれていた。
 

0
  • しおりをはさむ
  • 173
  • 2481
/ 289ページ
このページを編集する