それが罪だとしても…【完】

15章 幸せを願って…

 
あれ…寝ちゃってたんだ……。


ふと目を覚ました時、窓から差し込む光がなくなっていて、もう夜になっていると気づいた。

朝起きて、何もすることなく一日を過ごす。
べつに出かけることもできるくらい、あたしの体はある程度自由だった。


それができるようになったのは
満さんの提案のおかげ。


お父さんが死んだら、2割の遺産をあたしの好きにしていいと言う。
だからおとなしく、お父さんが死ぬまでの1年間、必ずこの家に帰ってくること。とお母さんに言われた。


べつにお金なんてどうでもよかった。
そもそも、お父さんが残す財産だって、全てはあたしのもののはずだ。

だけどそれを、お母さんは根こそぎ奪う気だったみたいで……。


最初はそれこそ、縄でしばりつけられ、身動きすら満足に出来ない状態だったけど、その条件を快く呑んだとみせかけたおかげで、お母さんは安心したのかあたしを縛り付けることはしなくなった。


そもそも、そんな条件なんて必要ないんだ。

あたしが言うことを聞いている理由は、満さんに脅しをかけられているからだから……。


だけど、満さんと違って
あたしの弱みをもっていないお母さんは、いつあたしが逃げ出すんじゃないかと内心ひやひやしていたみたいで、その提案をしてからはまるでお金であたしが言うことをきくものだと思っている。


もう…
どう思われようと関係ない。
 

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