発情注意報!!【完】

3章 スイッチオン

 
「おはよー、桜!あれ?メガネは?」
「おはよう。……ちょっとね。昨日学校に置いてきちゃって」


いつもどおり駅から学校までの道を歩いていると、美咲に声をかけられた。

即座に突っ込まれたのは、メガネをしていない自分の姿。


さすがにボヤけた視界では授業を受けられないので、今日はコンタクトを使用。
だからといって、高校デビューした子のような、髪をほどいたり、おでこを出したりはしない。

そういうのは、バイト中のときだけでいい。


「やっぱ桜って、メガネないほうがいいよ!
 素顔って、超美人だよね」

「そんなことないよ。
 って、お願いだから、そんなマジマジと見ないで」


じーっと見つめてくる美咲に、恥ずかしくなって、さっと前髪で目元を隠した。

私から見れば、美咲のほうが美人だ。
くりっとした大きな瞳に、透き通るような白い肌。
明るく染められたブラウンの髪が、よく似合う。


「あーもったいないっ。
 ちゃんと顔見せてれば、桜はモテること間違いないのに」


それは困る。
もしそうなったとしたら、私が痴女だということも知れ渡ってしまうことになるから。


「でも学校ってどこに?」
「えっと……たぶん、資料室、かな」
「なんで?」
「……なんででしょう」


さすがに、そこで日向先輩に襲われかけた、なんて言えなかった。

しかも後半は、私が襲ってたようなものだ。
 

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